「環境ホルモン」について知っていますか?
「身の回りの環境ホルモン」について、弁護士、NPO法人「ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」代表の中下祐子さんの学習会がありました。
中下さんらは、物言えぬ野生のものと未来の子ども達に成り代わって基本的な政策を提言し、ダイオキシン・環境ホルモン汚染の危機を回避するために、1998年に全国の158人の女性弁護士が呼びかけ団体を立ち上げたとの経過を話されました。
環境ホルモンは「外因性内分泌攪乱科学物質」を分かり易く言い換えた名前であり、環境中に放出された科学物質で、体内に入ってホルモン系の内分泌を攪乱します。その結果がんの誘発や生殖異変へとつながるといいます。
私たちの生活には遠くに感じますが、実はすでに人の血や尿から検出されています。食べ物、医薬品、建材屋や家具、化粧品等々の生活用品に多様な科学物質が使われ、便利な生活の裏にある事実に改めて驚きます。環境ホルモンに被爆するとかならず病気になるというわけではありませんが、リスクは高まります。特に、胎児、乳幼児期には配慮が必要だと中下さんは訴えていました。
「環境ホルモン」に対する動きが始まった数年は社会の反応は大きかったものの、現在では報道もほとんどありません。’環境ホルモンは空騒ぎ’との反論も過去にはあったとのこと。企業の都合優先では私たちの健康は守れません。EUでは「予防原則」の考えのもと、積極的な取り組みが進んでいますが、基準を甘くし国民の健康より経済を優先する私たちの国の姿勢を正す必要があります。大事な事は、事実を忘れること無く声を上げ続ける事だと思います。未来への不安は残さない。
生活の課題は政治だと実感する実態です。若い方にも知らせて行かねばなりません。