日本という「外国」で学ぶという事
横浜YMCA多文化ボランティア養成講座の一つである「外国人につながる子どもたちの権利・そして未来について」に参加し、海老名市にある「ブリティッシュ・インターナショナルスクール」を訪問しました。
JR門沢橋駅から徒歩約20分で到着した校舎は、普通の事業所と思われる建物と隣接する住宅です。説明されたのは代表のサルマン アハメド氏で、その世界では有名な方だそうです。この場所は9月に移転開校したため、看板等はまだ準備中とのこと。今後は運動場のある施設に移りたいとの希望でした。
現在3歳~16歳の85名の子どもたちが利用し、英語、日本語、イスラム文化、アラビア語を始めIT関係の科目もありました。いずれ本国に帰った時、学力の面で遅れがないようにとの配慮から早期の英語指導があり、そのレベルは日本のそれより数段進んでいると思われました。将来はIT,ビジネスのプロを目指せることが目標で英国、米国への留学も視野に入れているそうです。同時に日本文化の理解へも配慮がありました。大学進学については日本の教育年数(12年)と外国学校(11年)の年数との差があり、そのまま大学進学は不可能であり、海外の大学へ行く人が多いという事です。
先生は15人ほど。財政的には厳しく半分程度はボランティアで賄わざるを得ないようです。保護者がこの学校を選択した理由は、差別がないこと、語学が学べる、自信を持って生きられる…等があるようです。たとえ高い月謝を払っても通わせたいのです。
日本の中での外国人の教育。インターナショナルスクールは補助金については十分ではなく個人負担が多いのですが、選択できる自由は確実にあります。しかし一方で経済的に課題のある家庭の子どもは、日本の公立学校に通いつつ、義務教育の範疇から外れてしまっているという「格差」があることも事実です。国内において政治的な情勢に影響を受けることなくどの国の子どもたちも学べる保障が出来ることは、世界に胸を張れることになると思います。
この日、子どもたちは皆元気で、はにかみ屋で、エネルギーに溢れていて、コンビニの「おにぎり」が大好きだという事に思わず笑ってしまいました。もちろんお弁当にはおにぎりが見えました。代表からは「是非みんなに知って欲しい」とのメッセージをいただきました。