新たな視点での防災訓練

2018年2月13日 01時38分 | カテゴリー: 活動報告

市民防災研修会がありました。「新しい知見での身の守り方」のテーマで講師は危機管理教育研究所危機管理アドバイザーの国崎信江さんでした。国崎さんは子どもを持つ家庭生活の中で、震災が起きても避難所には行かない事を前提に準備をしているとのことです。

 熊本地震を踏まえて、住宅の耐震性の整備はまだ不十分であり、全ての住宅の耐震化が必要であること。一方で住宅そのものの構造は耐震になっていてもその地盤の弱さで被害が大きくなっている事も現実の課題。道路に壊れた建築物があふれることで緊急車両が通れなければ必要な支援も届かない。「道路啓開」には時間がかかるが、住民の力で対応が求められる。しかし通常の防災訓練等ではこの視点にたっての訓練はほぼ皆無である。一般的な訓練では無事な事を示すカードやタオル等を見えるところに掲示する方法がとられているが、誰が発見するのか?それぞれの家庭での状況(被災、避難先等)を地域のまとめ役に自ら報告する事なしに状況の把握はできない。発災から時間単位で行動目標を決めることで情報を集約する仕組みと訓練が必要である。さらに、災害時の避難所運営については行政に頼るのでは無く地域住民で進める事が必要であり、女性が関わることでスムーズな運営が可能になるとのこと。また避難生活が長期に及ぶ事はなかなか想像できないが、日常生活の場である事を考えるとトイレや風呂の運営は配慮が必要であり、避難所での性犯罪の多さにも言及が有りました。特にトイレについては下水に直接設置する仮設トイレが良いと思われますが、熊本では下水管が破損し、そこに汚物がたまり逆流して処理が大変だったそうです。
 ペットについては、飼い主の必要や癒やしとなり得ることはあるが避難所はあくまで人のためであり、ペットのえさやケアは日頃から準備するべきで「自助」の範囲であるといいます。

 厚木市では森の里、睦合地区をモデル地区として地域防災計画の見直しを進めており、3月中にとりまとめが予定されています。南海トラフ地震、南関東地域の地震の発生の可能生が高まっていると言いますが、行政・学校・地域との連携のもと多様な観点からの訓練が必要であり、行政に頼らない覚悟も必要です。現場を経験したお話にはたくさんの気づきと提案が有ります。この研修会は多くの自治会関係者も参加されていました。毎年の防災訓練は同じ事の繰り返しと感じることもあり、このお話が今年の防災訓練に有効に生かせる事を期待します。