介護離職防止と働き方改革シンポジウム

2017年7月23日 23時28分 | カテゴリー: 活動報告

 720日 介護離職防止と働き方改革シンポジウムがあり「介護を続けられる職場を 仕事を続けられる介護を」とのテーマで講演がありました。

 わかりやすかったのは企業側からの登壇者で、花坂隆之氏(JTB取締約人事部長)から現場での取り組の様子の話でした。JTBではグループ全社員に対して年1回【働き方に関する意識調査】として約100の質問のアンケートを実施しており、回答率は約90%(20,906名)です。例えば「*あなたは、子育てと仕事の両立に不安がありますか?また、その理由は何ですか?」「*あなたは、今の会社、またはJTBグループで何年先まで務めるイメージをお持ちですか?」等々です。そのアンケーの中の結果から、介護の当事者で現在介護中の人の中で「仕事を辞めたい」と思った人は45.7%、「ない」は54.3%とのことでした。また、介護中でありながら通常通りの勤務をしている人は約74%、介護休暇を取っている人は2%程度であり、会社として仕組みは整えているものの、使わない(使えない)状況がまだ多いと判断されています。

  JTBは女性が全体の6割を占めていますが、ライフイベントによる離職が多く、ライフイベントの終息から職場への復帰を希望する人が多いそうです。現在結婚、出産、育児等に係る育児休暇がようやく取り易くなってきたが、ここまで来るのに10年かかった裏には、復帰への周囲の無理解もあったようです。そして次は「介護」問題が迫ってきており、介護を自分のこととしてとらえるために疑似体験などを通して、働きながら介護をできることが当たり前の会社にしていきたいと結ばれました。

 この企業の取り組みは長い時間をかけて結果につながってきていますが、一方で一般中小企業の場合の取り組みの現状はどの程度進んでいるのか気になります。介護休暇を取りたくても取れない、会社に迷惑をかけるなら退職を選ぶケースなど、その後の生活の保障も無くなる可能生もある中で、介護離職の無い社会をめざすことの難しさを感じます。介護の社会化と言ってきましたが、現状ではまだ当事者・家族に大きな負担がかかっています。

 最後に樋口恵子さんからは、少子化と社会の高齢化は数字で明確に示されており「大介護時代」の事実はピンチではあるがチャンスに変えることも出来る。地域で支える仕組みと関心と寛容な社会が必要だとまとめられました。

次期介護保険制度の改定も間近となってきましたが、私たちは情報をとらえつつ現場からの声を上げていきます。

*当日の講演は 他に橋本岳氏(厚生労働副大臣)、逢見直人氏(連合事務局長) コーディネイターは樋口恵子氏(NPO法人高齢社会をよくする女性の会理事長)