「里親」を知っていますか?

2016年5月30日 14時09分 | カテゴリー: 活動報告

海老名ネット主催の‘グリーンカフェ’がありました。「里親」って?~すべての子どもの健やかな成長を願って、私たちにできることは~と題して、里親センター「ひこばえ」の矢内陽子さんからお話を伺いました。

現在社会的養育の中で生活している子どもたちは約47,000人であり、その9割がいわゆる養護施設などの集団生活で、家庭的な環境で生活が出来ているのは1割です。この現状に対して国連から日本政府に対して里親の制度を進めるように勧告をしています。里親の占める割合を世界で比べると、オーストラリア:93%、イギリス:70%、韓国:43%、日本:12%の現状です。

国の社会的養護の将来像を受けて神奈川県では平成27年3月に海老名に「里親センターひこばえ」を開設し、里親当事者の相談・支援を担い県内の支援の統括の立場となりました。これ以前には各児童相談所管轄に家庭養育支援センターがあり、里親や民生委員との連携を繋いでいましたが、ひこばえは施設や里親との連携を中心に担うことで違う面から支援を進めています。

さて、子どもたちを社会で支える仕組みは徐々に整いつつも、課題は「里親」の存在を多くの人に伝えきれていないことです。県内の登録里親数は193組、子どもを委託されている里親数は68組、委託されている子どもは75人、厚木所管内の里親登録数は39組です。(政令市を除く・2016年7月末日現在数) 施設の中で集団での生活だけでは、社会的な生活スキルが不足し愛着形成にも課題が残るといれる中で、子どもたちがごく普通の日常生活を営むために多くの人の理解と協力・参加が求められています。たくさんの「別れ」を経験している子どもたちが、安心した生活を送れるためにも、__里親について今一番の取り組みは「普及啓発」だと矢内さんは訴えておられます。

現在施設で育つ子どもに対して、利用が18歳までだったものが20歳まで可能となりましたが、社会に出てからの支援が不足しています。些細なトラブルや相談事をどこに、誰に相談すればいいのか、地域での支援窓口の一本化が望まれますが、里親もその手を離れた子どもたちとの関係性の中で、育ちを見守る地域資源となります。多様な背景を持つ子どもたちが、普通の生活を送れるためにも今後一層の自治体の積極的な関わりを求めていきます。